ゆで卵の戯言

26歳SIer勤務の男の戯言です。

【映画感想】余命10年

はじめに

映画「余命10年」は、藤井道人監督/小松菜奈/坂口健太郎主演の、余命短い女性と死のうとしていた男性が再会し、生きていくということをお互いの目線で感じていく物語です。
原作は小坂流加さんの「余命10年」(文芸社文庫NEO刊)です。こちらも素晴らしい作品ですので、映画を見た後にもぜひ読んでみてください。

余命10年 (文芸社文庫NEO) [ 小坂流加 ]

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感想(7件)

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公式サイトより引用

当記事はネタバレを含みますので、ご注意ください。

あらすじ

茉莉(小松菜奈)は、20歳の時に「肺動脈性肺高血圧症」という難病指定されている病気にかかり、入院する。その入院先でとある女性に出会い、その女性からビデオカメラを渡される。
大切な瞬間をたくさん残してほしいという言葉を残して、その女性はなくなってしまう。

2年後退院し、自宅療養となった茉莉は中学の同窓会に出席し、そこで和人(坂口健太郎)と再会する。
和人も東京に上京し働いていたが、会社をクビになり同窓会の数日後に家の窓から身を投げてしまう。
幸いにも大けがで済んだ和人だったが、見舞いに来た中学の同級生タケル(山田裕貴)と茉莉に弱音を吐いてしまう。その言葉を聞いた茉莉は「それってとってもずるいよ。」と言って病室を後にする。

和人は退院後、病院で茉莉と茉莉の母親を目撃し、茉莉の言葉は母親の身体を思っての言葉だと勘違いし、それを謝るために共通の友人と食事に誘う。その帰り道一緒に桜の下を歩いていると、茉莉がビデオカメラで撮影を始める。
それが和人を撮影した初めてのビデオだった。

それからは茉莉も友人沙苗(奈緒)のつてで出版社のWEBコラムニストとして働き、和人は食事に行った居酒屋で働くことになる。
二人はタケルと奈緒も踏まえた4人で集まるようになり、いつも楽しく過ごしていた。

タケルと奈緒が付き合い出し、和人も茉莉のことが好きになる。しかし、茉莉は自分の余命のことがあるため、和人と付き合おうとはしなかった。
ある日4人で鍋をした後、茉莉と和人がキスをする。それでも茉莉は一歩が踏み出せないでいた。
後日和人は茉莉を呼び出し、きちんと話をしようと問いかけるが、茉莉が突然倒れて運ばれてしまう。
そこで初めて茉莉の病気のことを知った和人は、それでも茉莉のことを受け入れるつもりでいた。しかし、茉莉が和人のことを拒絶してしまう。

その後二人は距離をとってしまう。しかし、お互い忘れることはできず、和人は必死に茉莉を探し回り、ついに茉莉に告白することが出来た。
茉莉もそれを受け入れ、ようやく二人は付き合うことになる。しかし、その時点で和人は茉莉の病気が治るものだと信じていた。

徐々に体調が悪くなる茉莉だったが、和人にはそれを一切見せなかった。

和人は知る由もなく、プロポーズのために茉莉を旅行に誘った。旅行の終わりに茉莉はついに和人に病気の詳細を告げ、自身の余命が短いことを伝える。
「これ以上和人といると死ぬのが怖くなる。」

茉莉は家に帰ると初めて両親の前で弱音を吐いた。

その後、和人は夢だった自分の店を持つことになる。その名前は「祭り」に決め、一生一緒に生きていくと心に決める。
その開店日、タケルと奈緒がお祝いに駆け付け、とある差し入れを和人に届ける。
それは、茉莉が自身の体調が悪くなり始めた時に書き出した、半生を描いた小説だった。
それを読んだ和人は急いで茉莉のもとへ駆けつけ、最期にとある言葉をかけてあげるのだった。

感想

原作を読んでいても、小松菜奈さんと坂口健太郎さんの演技でさらにブラッシュアップされた映画になっていました。
元々死は怖くない、死は覚悟できていると思っていた茉莉が、和人と出会い最後には死にたくないと思うようになる心理描写が非常に心に突き刺さりました。
特に一度も弱音を見せたことがなかった両親に向けて、旅行帰りに初めて死にたくないと吐露するシーンは、本当に心が揺さぶられました。

病気にしっかりと向き合い楽しく生きようと決めた茉莉と、現実から逃げ死のうとしていた和人が、お互いを支え合い、必死に生きようとする姿をぜひ沢山の方に観ていただきたいです。

非常に心に染みる良い映画だと思います。


感想はここまでです。
最後まで読んでいただきありがとうございます!

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